第3回CyberSakuraの運営に携わりました

ict4e(代表:原 秀一、所在地:福井県福井市)が運営支援しているCyberSakuraの第3回CyberSakuraの決勝ラウンドが、2024年3月24日(日)に福井県鯖江市で開催されました。過去最多となる27チームが参加した予選ラウンドを勝ち抜いた、上位5チームがサイバーディフェンス日本一を目指して競いました。

決勝について

予選はオンラインで行われてきましたが、決勝では同じ会場に集まり、一斉にスタートします。競技はチーム戦で、仮想環境に用意された課題に取り組みます。制限時間の4時間内に課題環境に潜むセキュリティリスクを排除し、そこで獲得するスコアを競います。

今年度は、Windows 10 LTSC 2021、Ubuntu Desktop 20.04、Windows Server 2022の3つに取り組みました。

会場には仕切りで区切った5つの競技スペースがあり、抽選で場所を決定します。競技スペースには、課題が入ったパソコン3台とモニター2台、チームで用意した支援デバイスとお菓子や飲みのもが置かれています。

競技ネットワーク

昨年に引き続き、今大会では、インフラエンジニアの星野さん (アイビーソリューション株式会社) と 福井工業大学学生の武部くんのご協力をいただき、競技ネットワークを構築しています。

サイバーセキュリティ競技参加者は、きっとインフラセキュリティにも関心を持ってくれるとの気持ちも後押しして、次のような構成をとりました。

  • 上流は、光回線と非常用LTE回線で二重化
  • メイン機材: Fortigate + 仮想AP対応のWiFi AP
  • チーム毎にVLAN・SSIDを割り振り、トラフィック分離
  • Grafanaダッシュボードで、各種SNMPをモニター

お陰様で、ネットワークトラブルはゼロで競技を終えることができました。

今年は、参加者全員に技術説明会を実施する時間は取れなかったのですが、参加者の目の届くところに機材はおいておりました。サーバーのセキュリティ技術とともに、こちらにも興味を広げてもらえたら嬉しいです。(ネットワークSSID事前共有キーに隠された数学TIPSに気づいてもらえたかしら?)

結果

  • 第1位:HEXAGON(京都府立嵯峨野高等学校)/ スコア:181
  • 第2位:八咫烏(武蔵高等学校中学校)/ スコア:158
  • 第3位:亀有STORK MKⅡ(ココロエデュケーションラボ)/ スコア:139

上位3チームの皆さん、おめでとうございます。

講評

第1位のHEXAGON 。3VM全部でスコアがとれてること、かつUbuntu20.04が飛び抜けて良いスコアをとれたことが勝因かと思います。決勝VMで80点を超えたのは初めてみました。初出場で1位の成績は見事!表彰時に、一年間部活にてチーム全員が、学習を重ねてきたことを話してくれたので、それが実った形なのだなと感じました。

第2位の八咫烏。予選メンバーを一人欠いた3名での戦いの中、どのVMも平均以上にスコア獲得+Windows Server 2022 で決勝参加チーム1番のスコアを取ったことで、この順位をだせたのだと思います。後輩チームとの接戦も途中で見られましたが、最後に大きな差をつけて入賞となりました。

第3位の亀有STORK MKⅡ。初出場で3位入賞はすごい!競技スタート時に、マイナス得点となったVMがあったものの、徐々にスコアを伸ばして、終了10分前までスコアが伸び続けた集中力がすごい。実は第4位のチームとは同点だったのですが、1分早くスコアを獲得していたことが結果につながりました。

CyberSakuraに参加いただいた116名の皆さん、第3回へのご参加ありがとうございました。また、各チームを支えていただいたコーチ・技術メンター・チームアシスタントの方々のご支援に感謝いたします。

第4回に向けて、今回の参加チームの皆さん・初めてのチームの皆さんと、多くの参加もお待ちしています。また来年も鯖江でお会いしましょう。皆で楽しくCyberSakuraを育て、日本のサイバーセキュリティ技術を高めていけたらと思います!

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