第2回CyberSakura決勝ラウンド開催、運営に携わりました

ict4e(代表:原 秀一、所在地:福井県福井市)が技術支援しているCyberSakuraの第2回CyberSakuraの決勝ラウンドが、2023年3月25日(土)に福井県鯖江市で開催されました。19チームが参加した予選ラウンドを勝ち抜いた、上位6チームが日本一を決める決勝ラウンドを戦いました。

決勝について

事前に行われた予選はオンラインで行われてきましたが、決勝では同じ会場に集まり、同時に競技を行います。競技はチーム戦で、仮想環境で用意された課題のWindows10、Ubuntu Desktop 20.04、Windows Server 2019に取り組みます。制限時間の3時間30分内に課題環境に潜むセキュリティリスクを排除し、そこで獲得するスコアを競います。

会場内には6つの仕切りが設けられ、各チームに競技スペースが与えられます。同じ空間で相手チーム存在を感じながら競技するのは、この決勝が初めてとなります。競技スペースには、課題が入ったパソコン3台とモニター2台、チームで用意した支援デバイスとお菓子や飲みのもが置かれています。

会場ネットワーク

今大会では、インフラエンジニアの星野さん (アイビーソリューション株式会社)のご協力をいただき、競技ネットワークを構築しています。サイバーセキュリティ競技参加者は、きっとインフラセキュリティにも関心を持ってくれるとの気持ちも後押しして、次のような構成をとりました。

  • 上流は、光回線と非常用LTE回線で二重化
  • Gigabit Ethernetスイッチ (機材の関係でL3対応+電源二重化!) + 仮想AP対応のWiFi AP
  • チーム毎にVLAN・SSIDを割り振り、トラフィック分離
  • ルーターとスイッチの間には、アグリゲーション構成もあり
  • Grafanaダッシュボードで、各種SNMPをモニター

お陰様で、ネットワークトラブルはゼロで競技を終えることができました。

また、競技終了後には、参加者全員にトポロジー図を配布して技術説明会を実施。競技で疲れてるかと思いきや、熱心に聴き込んでくれました。中には、SSID事前共有キーに隠された数学TIPSに気づく参加者も。

結果

  • 第1位:白雉 / 武蔵高等学校中学校(東京) , スコア 167
  • 第2位:詫間情報安全管理局 / 香川高等専門学校(香川) , スコア 154
  • 第3位:Shibuya Squad / 渋谷教育学園渋谷高等学校(東京), スコア 132

上位3チームの皆さん、おめでとうございます。

講評

第3位のShibuya Squad。長時間戦う中で最後の1時間でも課題を解決できる体力やそれをカバーするチームワークがあり、いかに集中を切らさないかがポイントになりました。

第2位の詫間情報安全管理局。競技途中に予期せぬトラブルがあり、ゼロからのVM再開にも遭遇しましたが、その後も確実にスコアを積み重ねていきました。特にUbuntu20.04の攻略が良い結果につながったとみています。

第1位の白雉 。終了数分前までスコアを伸ばしていったこと。それに加えて、すべてのVMで発見した脆弱性が残っている脆弱性を上回り、課題の半分以上を解決。他チームより探索範囲が広かったのではないかとみています。

予選参加19チームの皆さん、ご参加ありがとうございました。また、各チームを支えていただいたコーチ・技術メンター・チームアシスタントの方々のご支援に感謝いたします。

第3回に向けて早速始動してきますので、また来年も(もちろん初めての決勝進出チームの出現も大歓迎です!)鯖江でお会いしましょう。そして初めましてのチームの参加もどしどしお待ちしています。皆さんでCyberSakuraを育てていきましょう。

関連情報

目次